色白美肌というアンデンティティ

わたしは中学生の頃から肌が白いね、肌が綺麗だね と言われ続けてきた。

このことで多数の人から認識され、特別視され、憧れてられていたように思う。
(当時も言われたし、のちに「あの頃実は凄く憧れてた」等とよく言われるのだ)

小学生の頃までは活発で屋外スポーツをしていたので、よく焼けてるねー！と言われるくらいに肌色は濃いめだった。

中学生になり雑誌やテレビに出ているモデルや女優へ関心が出てきたり、美容への興味も高まる。

わたしの白くて綺麗な肌は特別なもので、これらを持つ自分に価値があるという意識が膨らんでいった。

その頃から、日焼け止めや化粧水、保湿クリームなどを使うようになる。

インターネットを使うようにもなりYahoo!やGoogleでの検索、mixiやモバゲーの掲示板からどんどん情報を得た。

そしてそこでみる美白や美肌自慢の人たちの写真やエピソードをみて、ああ、このくらいのレベルでこの賞賛が集まるの？

わたしの方がいい感じだわ。と自画自賛は拡大していった。

「こんなに白い人は見たことがない」

「ファンデーションしてなくてそれ！？」
「毛穴がない」
「ドラキュラが居たらこんな感じなんだろうね」
「今まで触った中で一番手触りがいい」
「何やってる？化粧品教えて！」

とにかくわたしの肌を近くで見たり触った人は驚嘆する。

音楽や映画、読書や手芸など興味のあるものはたくさんありそれなりにセンスがいいと褒められてきたが 一番自信があるのは肌だった。

そしてそのことは決して人には言わなかった。

だが自分の色白美肌へ執着は伝わらないように言動を気をつけていても、周りの人には伝わっていただろう。

その頃のわたしの過剰な自意識は、トイレの個室で日焼け止めを塗りなおし、パウダーをつけているけど、日陰か日なたも気にせず歩き泰然自若。

あたかもそんなに気にしていなくて私は自然体に過ごしているけれどこんなに色白できれいなお肌なのですよ、と振舞わせた。

インターネットの匿名性は饒舌にさせてくれますね。

謙遜などは取っ払い思っていること、そのままに書くことができる。

こんな私のスキンケアや日々のあれこれ、

美白美肌の処方箋をここに綴っていきます。